ヒーターのヒント

温度調節のヒント:温度調節機器・温度センサー取り扱い上の注意事項

取り扱い上の注意事項

温度制御機器がついていてもヒーターを使えない場所があります。

ホームページ上および総合カタログに記載しているヒーターおよび温度調節器などは、一般の場所(「ヒーティング施設の施工方法」JIS規格C3651-1987による)で使用するよう設計されています。 次の場所では使用できませんのでご注意ください。

ヒーターを使用できない危険場所

次のような「危険場所」でヒーターをお使いになる場合、防爆(機器)認定品とする必要があります。

  1. 可燃性ガス若しくは引火点40度C以下の引火性液体の蒸気が空気中に存在して危険な濃度となる場所 又はそのおそれのある場所

  2. 爆燃性粉じん、導電性粉じん、可燃性粉じん 又は 易燃性繊維が存在するために電気設備が点火源となって爆発又は、火災を生じるおそれがある場所

  3. セルロイド、マッチ、石油類その他の燃えやすい危険な物質を製造 又は 貯蔵する場所

  4. 火薬類取締法(昭和25年法律第149号)の適用を受ける火薬庫、火薬類製造所 又は 火薬類取扱所

上記の場所では「サーモスタットを入れる」、「温度過昇防止装置を取付ける」、「二重絶縁構造とする」等の対策によっても安全とはいえません。

絶対に使用しないで下さい。

FAQ14「防爆とはなんですか」

一般の場所での注意事項

注意

  1. SCR(サイリスタ)制御ユニット等を使用の場合、適正な温度センサーをお取付け下さい。補償導線も間違いなく接続してください。
  2. 温度調節器の保護管は太くて肉厚のものは堅牢で長持ちしますが、熱の検知が遅れます。また実際の温度より低くなりますので、較正の必要があります。
  3. 液体封入式のキャピラリーチューブは、つぶしたり、折り曲げたり、長いからといって切断して縮めたりしないで下さい。
  4. 温度センサーの端子は正しくしっかり固定して下さい。

取り扱い上の注意:一般の場所での使用上の注意をまとめました。

  • 温度調節器と温度過昇防止装置は併用して下さい。万一温度調節器が動作しない場合に安全を確保します。

  • 温度センサーは取付位置を間違えると適正な温度を知ることができませんので注意を要します。

センサーの感熱部

センサーの種類
感熱部
熱電対 (Kセンサー、Jセンサー)
先端
測温抵抗体 (Pt100Ω)
パイプ先端から20mmまでの範囲
液体封入サーモスタット (T1RL等)
感熱部の太くなっている部分全体
バイメタル(円盤状のもの)
円形の部分全体

誤用例

液体封入サーモスタットの先端を水に入れても、液体封入部が半分以上水から出ていると、水温を正確に知ることはできません。


 
センサー(熱電対)は底まで差し込むと底の温度を測ってしまいます。(温度ムラがあったり、容器自体が内容物と等温になっていなかったり、何の温度を測定しているのか?を考慮する必要があります。)

熱電対による温度計測で補償導線を用いる場合の注意点

熱電対に使われる白金やロジウム、ニッケルなどの金属は大変高価であるため、測定器までコードを延長する場合には専用の補償導線(JIS C1610)を使います。

  • 補償導線には +・- があり、その接続には注意が必要です。

  • 測温抵抗体は銅線で接続します。誤った接続・使用方法では正確な測定ができないこともあります。

チェックポイント

チェックポイントを紹介しますので、温度センサー・計測器をご使用の前に再度ご確認下さい。

  1. 熱電対に対応した補償導線を用いていますか

    補償導線は、熱電対と同等の特性をもった金属でできています。熱電対に対応した補償導線を用いなければ正確な計測はできません。
    たとえば、補償導線の代わりに銅導線を用いた場合、銅導線の両端の温度差分だけ表示が下回ることとなります(銅導線部分は起電力が発生しないため)(図-1)
  2. 補償導線の接続は正しいですか

    補償導線のプラス素線、マイナス素線を逆接続すると熱起電力の極性が相殺されてしまい正しい数値が表示されません(低い数値が表示されます)(図-2)
    また、補償導線では正しい極性で接続しても、計器の端子で逆接続すると熱起電力の極性が逆となり正しい数値が表示されません(温度の低い目盛の方向に行くか、指針が振り切れます(マイナス表示になります))(図-3)
  3. 電界や磁界のある場合

    補償導線にシールドしたもの(銅編組)を使用して下さい。
    また、シールド線は必ず接地して下さい。電界や磁界からの影響を受けません。
  4. 熱電対と補償導線との接続

    熱電対と補償導線との接続はゆるまぬようしっかり固定して下さい。その際端子部にサビや汚れがあるとその部分で電圧降下があり温度標示が低くなります。
    補償導線は余裕をもって長く取り付けて下さい。温度指示計(ミリボルト計)の傍に熱電対が近づくと熱電対の拾う熱が温度指示計に伝わり、悪影響を与えます。

[誤った接続の例]

★温度測定の条件
測温接点の温度1000度C、補償接点の温度100度C、計器の端子の温度30度Cと仮定した場合 適切な接続では、全体の起電力は41.269mV(=33.174mV+2.892mV+1.203mV)となり、1000度Cが表示されます。
★以下のように誤って接続すると、正確な温度測定はできません。

補償導線のかわりに銅線を使用 表示温度:925度C

補償導線のかわりに銅線を使用

図-1 補償導線のかわりに銅線を使用

補償導線(+-素線)を逆接続 表示温度:854度C

補償導線(+-素線)を逆接続

図-2 補償導線(+-素線)を逆接続

計器の端子で逆接続 表示温度:測定不可能

計器の端子で逆接続

図-3 計器の端子で逆接続