過去の話題から:会長小柴恭男
工業用電熱機器の受発注 〜その2〜
電気ヒーター発注のポイント
ヒーターの選定や発注のヒント
電熱設備投資資材担当者、設計者のみなさんへ。
場所によってはヒーターが外せない
- 点検作業をしたいが、電熱装置全部を取り外さないとできないということがある。ヒーターは、単体で取り外せる構造にすることが肝要である。
- せっかく取り外せる構造にしても、取付場所によってはヒーターが外せない場合もある。設置場所の選定にも注意を要する。
互換性のある予備品の発想
- ヒーターは消耗品である。ラインがストップしたとき、ヒーターの予備品があれば回復が早い。
- 加熱装置の中にヒーターの予備品を事前に組み込んでおくと便利である。容量を増加したいときにも威力を発揮する。
立ち上がり時間に余裕を持ってヒーター容量減少を
- 通電後30分で所定温度にしたいところを、2時間待てば電気容量は4分の1で済む。
- 小型のヒーターとなり単価も安く、所定温度になってからもサーモスタットが頻繁に作動せず安定した熱が得られる。
温度範囲は温度差でなく%で
- 「温度設定値プラマイ1度のヒーターが欲しい」と言われても、未熟児用の保育器だったら大変である。
一方摂氏400度の電熱炉ではプラマイ1度は至難の業である。 - また、むやみに精度を上げて高価な制御機器を取り付けたり、ヒーターエレメントの数を増やしたりする必要があるのだろうか?・・・と再度ご検討していただきたい。
最高使用温度の百分率(パーセント[%])で仕様温度範囲を指示されたい。
やさしく運ぶ
- 忘れやすいのが吊りボルトやフォークの入るスペースである。保温やドレン配管のある(特に大型の)電熱装置には、ハンドリング用の装備、治具が必需品である。
つながりは大丈夫?
- ヒーターのクレームの多くは、端子部や接続部である。「余裕を持って」「負荷(荷重)をかけずに」「しっかりと」接続することが肝要である。
- リード線に引っ張り荷重がかかったり、輸送中に端子ネジが緩むと大変である。大容量のヒーターでは電流が多いので、接触抵抗熱で端子部が黒焦げになるケースがある。
- 定期点検の「増し締め」も忘れずに。
あっ!”感電”では困る
- 屋外用・防水用などの指定がないと屋内用で製作する。仕様が違うと大変なことになる。
- また、設備にヒーターを取り付ける前にヒーターを野積みしたり、床に放置すると、吸湿して使用前に絶縁が劣化する。そのまま使用すると感電することがある。
- 乾いた木台や棚の上に保管して欲しいものである。
待てど暮らせど暖まらない
- 阪神大震災のとき、1kWの水用ヒーターの問い合わせが多く入った。家庭のガス風呂用のガスが来ないからである。
- いち早く復旧した電気を使ってお風呂を沸かそうと言うのだが、200リットルの浴槽は5kWなら2時間程度で沸かせる(5kWのヒーターで、200リットルの水を摂氏40度上昇させるに要する時間)が、1kWなら10時間かかってしまうことになる。
- 思いつきでの購入は銭失いである。
参照
複雑なコントロールは事故のもと
- 量産品で、電子基板などで制御するならいざ知らず、一品ものは市販の制御部品で単純明快にコントロールすると良い。
- 制御にヒーターの数倍の予算を使うのは考え物である。
参照
用途に合ったヒーターを
- 「水を沸かすヒーターをください」と言われても、下記の例に示すように同じ目的でも仕様の異なるヒーターが考えられる。
- 上部から投げ込んで使う:浸水型(ヒーターには非発熱部が必要)
- ケース(槽)の側面に取り付けて水中で使う:取付ネジ止め(両端取付型)
- 水中にどっぷり浸けて使う:完全防水型
- ケース(槽)の底部または側面の外側に取り付け間接的な加熱に使う:熱伝導(金属加熱)
- 熱媒油などを暖め、これを水中に導いて加熱に使う
- 空気加熱用ヒーター(空焚きヒーター)の上部に槽を置いて加熱に使う
- それぞれのヒーターについて一長一短があり、用途に合わせたヒーターを選択する必要がある。
その他電気ヒーターに係わる技術資料を参照する場合はこちらへ:技術資料の目次
☆最後に:予算に合ったヒーターを
- 予算をお示しください。予算に合った範囲でヒーターをご提案します。
- 多少の寸法違いなら、規格品・在庫品をおすすめします。格安です。
- 温調システムについてもいろいろご提案できます。ご相談ください。
連絡先
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日本ヒーター株式会社 |
